title

生014 : 行政・獣医師・ボランティアが連携し、犬の多頭飼育解消を達成 Presented by Save Pet Project

タイトルイメージ

捨てられた犬が可哀想、そんな気持ちから犬を引き取り始めた老夫婦が居ました。年々犬の数は増えていき、ピーク時には120頭以上に。その結果、ケアが行き届かず犬たちの状態は悪化、周辺住民からも「敷地を出てきた犬が畑を荒らす」、「排泄物が水源地に流れ込み環境汚染が広がっている」などの苦情が町に寄せられ、新聞やテレビでも報道されるまでになりました。

※これまでの経緯は前回取材参照
http://www.onebrand.jp/onelife/sei_10


この度、県、町、獣医師会、ボランティアが連携し多頭飼育解消に取り組んだ御殿場市「小山町犬多頭飼育対策会」の解散に向けての話し合いをフロントライン セーブペットプロジェクト特派員が取材しました。

セーブペットプロジェクトは、動物病院で処方されるノミ・マダニ駆除薬のフロントライン®、おいしい大発明のネクスガード®、メリアルのおいしい角切りタイプの犬フィラリア症予防薬の売上の一部を飼い主のいない犬や猫のために役立てる動物愛護プロジェクトです。

http://frontlineplus.jp/spp/concept1.php

※フロントラインは犬や猫のノミやマダニを駆除するスポットオンタイプの動物用医薬品、ネクスガードは犬のノミやマダニを駆除する経口投与タイプの動物用医薬品です。

®メリアルの所有登録商標。

取材協力:ユウ動物病院 岸川直幹院長
御殿場市保健所 衛生薬務課

殺処分するしか無かったかもしれない120もの命...
平成26年7月23日午後2時、御殿場市健康福祉センターの多目的ホールには、静岡県、御殿場市、小山町の担当者、静岡県獣医師会(駿東支部御殿場)を代表してユウ動物病院の岸川院長、それに現場から犬をレスキューしてきたボランティア「GO!保護犬GO(猫も)」のGさん、共に活動を続けているスタッフの皆さん、それにGさんから譲渡された犬たち13頭とその飼い主さんが大集合しました。
冒頭、静岡県保健衛生課の長岡技官からは、「自分が県職員になった30年前であれば多頭飼育崩壊のケースでは、動物を殺処分するしか手段が無かった。今回はGさんを始めとするボランティアの皆さん、駿東獣医師会の先生方のお陰で残り1頭にまでする事が出来ました。本当にありがとうございました。」「全国的にも問題になっている多頭飼育解決に向けて、民間と行政が連携して解決した貴重な事例として今後の解決事例として提案していく。」「今後、静岡県としては殺処分ゼロに向けて、ボランティアの皆さんともさらに協力していきたい。」と挨拶がありました。


Gさんと45頭の野犬たちとの3年間
御殿場市保健所から、これまでの活動が報告されました。
平成20年7月30日に飼い主、静岡県、小山町、県獣医師会(駿東支部御殿場)、静岡県動物保護協会により「小山町多頭飼育対策会」を設立し、狂犬病予防法に基づく犬の登録と毎年の狂犬病予防注射、繁殖制限など健康管理、環境汚染防止の取り組みを開始するも、犬たちがほぼ野犬であったこともあり、譲渡は上手く進みませんでした。
Gさんが参加したのは平成23年10月から。その後45頭をレスキューし、家庭犬として暮らせるようにトレーニングしてきました。劣悪な環境からはレスキューされましたが、まだGさんやボランティアさんの元で新しい飼い主さんを待っている犬たちもいますので、詳しくはGさんのブログ、GO!保護犬GO!をご覧ください。
http://ameblo.jp/ntachi-to-sakura/

続いてレスキューされたそれぞれの犬についての報告がありました。驚いたのはGさんがレスキュー時に付けた犬の名前を憶えているだけでなく、その後の経緯や現状まで、何の資料を見ることなく説明できたこと。本当に1頭1頭と真剣に向き合ってきた証拠だと感じました。犬たちは、東京、神奈川、埼玉などにも譲渡され、今ではセラピー犬として活躍する犬までいるそうです。
平成25年度末には飼い主さんの手元に残った犬の頭数は2頭にまで減少。その後1頭は死亡し、現在は1頭のみとなったため問題は解消したと判断し、環境整備を行った後、対策会を解散するとの発表がありました。


寄付金として集まった善意の使い方
静岡県のホームページによると、これまでに集まった寄付金は、3,475,754円。(平成26年3月31日現在)寄付金の多くは、整地や犬たちの移動に使われて、残っているのは約18万円だということでした。まだ現地の環境整備にもお金がかかるという見通しが報告されると、既にレスキュー・譲渡してきた犬たちにも多額の医療費がかかっていること。これまでGさんが私財を投げうってきたのだから、残りは医療費として活用して欲しいという声もあがりました。
また、多頭飼育されていた当時の健康管理やケアをもっと手厚く出来たのではないか?という意見も。保健所からは雌雄を分けるだけで精一杯だったという当時の状況が説明されました。県獣医師会を代表する岸川先生からは、その当時の現状と緊急性において、獣医師会ボランティアとして最低限やるべきことの対応はしたが、目の前の問題だけで精一杯ではなかっただろうか、、、もう少し動物達の未来を見据えた対応を考えてあげるべきだったと振り返る場面も。十分な治療を受けさせるにも、予算も人手も全く足りない中で、先生個人としての寄付として薬を渡すしかできなかったと語られました。


最後に、SPP特派員の感想
劣悪な環境下での多頭飼育解消のために、行政・獣医師会・ボランティアが恊働し、残り1頭までにできたことは、非常に素晴らしく、関わってこられた皆さんに頭が下がる思いでした。
また、今後このような成功事例を全国的に広げていくために、今回のGさんのような個人のボランティアへの金銭的、精神的な負担を集中させない工夫が必要だと思いました。
そのためには自分に何が出来るのだろうと考えさせられました。
そして、今回驚いたことは、関係各位が一堂に会して話し合いを行うのは、何と今回が始めてだということでした。寄付金の用途や優先順位を決める際にボランティアの皆さんも参加していれば、みんなが納得のいく寄付金の使い方があったのではないでしょうか。

希望を与えてくれたのは、ほとんど人の手に触れられることもなく劣悪な環境で育ってきた犬たちが、Gさんや新しい飼い主さんの愛情を受け、獣医師の先生による医療ケアを受ける事で、今ではすっかり穏やかになっていたことでした。
新しい飼い主さんを待っている犬や猫たちは全国各地に沢山います。ペットを家族に迎え入れる際には、保護犬・保護猫という選択肢がもっと広まって欲しいと心から願います。


Info
■小山町犬多頭飼育対策会の基本方針

  1. 1. できるだけ生かす
  2. 2. 増やさない
  3. 3. 譲渡によりできる限り飼育頭数を減らすとともに、飼育環境を改善する
  4. 4. 飼い主は、狂犬病予防法・小山町飼い犬条例を遵守しつつ、残った犬は周りに迷惑をかけないよう終生飼育する
  5. 5. 毎年の狂犬病予防注射や突発的な緊急事態の発生については、小山町犬多頭飼育対策会として連携を保ちつつ恊働して対処する
  6. 6. 飼い主とは、相互信頼を築きつつ、厳正な態度で対応する
 
詳しく

【参考リンク】

岸川直幹先生のONE LOVEインタビュー
http://onelove.cc/interview/82.html


イメージ小山町犬多頭飼育対策会議 イメージ静岡県庁 衛生課 長岡正喜技官 イメージGさんが保護し、今は譲渡されて幸せになった犬 イメージボランティアさんからの質問に答える岸川直幹先生 イメージ犬について話し合う保健所の職員さんとボランティアさん